赤いヒヨコ月琴(5)
![]() ![]() 閑話休題。 ふだんは継ぎ目の分からない月琴の面板ですが,クリ-ニングやヤシャ染めで濡らすと,継ぎ目が少し浮き上がって数えやすくなります。 太清堂月琴の表板は,なんと目視できる限りで12枚継ぎであります! 裏板では数多く継いでるのもないではない(もっとも,「松音齋」で裏板を9枚継ぎにしてたので驚いたぐらいですが)のですが,表板は比較的品質のいいものを,通常で4~5枚,多くても5~6枚継ぎといったところがまあふつうですね。 新記録です。 左から(単位は mm)
左(低音側)が細かいのが多く,右(高音側)に幅広なのが多い。 はじめは何か音色的な効果を狙ったものかとも考えたのですが,どうにも違うようです。 (面板の製作工程は前々回の記事を参照) 木目を合わせるほうが主で,工作自体にそのほかの作意が感じられません。 お飾りはまだですが,演奏は可能な状態になっています。 とりあえずは,こんな音,ってとこをどうそ。 「"バカ鳴り" 言うてたワリに音が小さいやんけ!」という方もおられましょうが。 この楽器をマジ音で弾いたら騒音おばさんなみに,ご近所からナニ言われるか知れたもンじゃないので音量かなりおさえ気味に弾いております。ご了承のホドを。 赤いヒヨコ(太清堂)月琴音源集(MP3) 最近,spwave というフリーソフトを使って,月琴の音を波形で見てみたりしてます。 そっち方面の知識がナイんで,見たところで「あ~カタチが違うなあ」くらいのもんなんですが。 これでちと,バカ鳴りの太清堂と,明清楽の月琴として平均的なサイズとスペックのコウモリ月琴さんの音の波形をちとくらべてみましょか。読み方はわかりませんが面白い,いやあこんなに違うもんなんですねえ(カタチが…)。 上が低音と高音の弾き比べ,右が太清堂,左がコウモリさん。 下がおのおのの高音部分(約1秒)の波形を引き伸ばしたものです。
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