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ウサ琴2・臨時増刊

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斗酒庵 ふたたびウサ琴作り の巻ウサ琴2(臨時増刊号)

仮組みと初音出し

仮裏板
  本編記事のほうが追いついてませんが,

  ウサ琴2の製作は現在,表面板と半月の接着が終わったところまで進んでおります。

  この時点で糸を張って,棹が傾むいていないかとか,響き線がちゃんと機能しているかとか調べておきたい――なんせ裏板とじちゃったら,調整も修正もできませんゆえ。

  で,仮板をテープ止めして裏をふさぎ,塗装前の山口(今回は竹製です!)を棹にのっけて試験用の軸を挿し,外弦二本を張ってはじめての音だしをしてみました。

  調弦はC/G,ぱらぱらと連弾きしたあと,低音・高音の順に単弾きして余韻等をたしかめています。


  とりあえず,こんな音になりそうだよ~っ,てところ,蔵出しの味をどうぞ。
竹製山口



イ号表 イ号裏   イ号:♪
ロ号表 ロ号裏   ロ号:♪
ハ号表 ハ号裏   ハ号:♪
ニ号表 ニ号裏   ニ号:♪


  やっぱり音が微妙に違ってますね~。ま,違ってなきゃ困るんですが。
イ号響き線
  イ号がいい音だろう,というのは予想通り。教科書どおりの月琴の構造ですから。
  ただちょっと揺らしたり,演奏姿勢が崩れたりすると,中の響き線が景気良くガンガラガンガラ鳴り響きますね。その点はすごくセンシティブ。

  意外だったのは,オープンバックの状態ではあまり感心しない音しかしなかったニ号が,裏をふさいだとたん見事に鳴ったこと。4面中,もっとも単純な構造ですが,音のふくらみがいちばん大きい。
  響き線の効果も音全体にかかっています。

ハ号響き線(下)
  凝った構造にした割にはロ・ハ号がちょっと物足りないかな~と感じます。
  もっともウサ琴,月琴の音色としては申し分ないのですが。
  もうちょっとなんかあるかなあ――という期待が大きかったせいかも。

  ただハ号の音色にはかなり特徴があります。やはりあのフシギ構造が効いてますね。
  余韻に混じるうねるような効果。スプリング・リバーブっぽい感じです。


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