ウサ琴2(5)
ウサ琴2(5)
STEP9 裏板貼り付け 仮裏板で実験イロイロ。響き線の差とか特性とか。 いくつかしそこなった実験もあったものの,もうじゅうぶんたんのーしたので,裏板を貼り付けます。 手順は表板のときとほぼ同じ。 角を落とした板を貼り付け,糸ノコで切り抜き,ヤスリで仕上げます。 STEP10 恐怖の軸削り(キャーッ!!) あ,さて。 弦楽器であるかぎり,糸巻きは必要ですな。 明清楽の月琴は4弦2コース。一面に4本の軸が必要とあいなり………… ぎゃあ~~~ッ! いや,ホントに。 いちばんキライな作業をする時がきてしまいました。 それも16本…16本も作らにゃならんとですよ! 軸を削る作業全般がキラいなわけではありません。 六角形に削るのも,軸穴と擦り合わせるのも大スキな作業です。 キラいなのはコレ(→)。 軸の長さに切った角材の,四面を落として四角錐にする。 この作業が大っきらいなのでっす!!!!! 電動工具とか使っている方々には分かりますまいが,ノコギリで角材の四面を斜めに,なるたけ正確に切り落とす,っていうのはコトバ以上にツラい作業。3cm 角ないくらいの角材はただでさえ保持が難しいうえ,チークなもんでよく滑るんですわぁ。 一本あたり30分くらいは軽くかかります。 ウソだと思うならやってみんしゃい。 今回はまず,軸の材料を保持するための道具を製作。 余ったチーク材をあちこち刻んだだけのシロモノで,これの凹に材料の角をひっかけ,当て木の角材や作業台の端におしつけるわけですが,手だけでおさえるのよりはラクになりました。 16本+予備2本の四角錐を作るのにあしかけ三日。 ウデはあがらず,手は傷だらけ。 数日間,要休養。 四角錐の太い方に,型紙をあてて六角形をなぞります。 あとはひたすら,ミニカンナとヤスリでゴリゴリゴリゴリ…側面をやや端のそりあがったラッパ型になるように。けっこう難しいですが,ウツクシサを追求しましょう。 だいたいのカタチができたら,細い方を軸穴にはめながら擦り合わせをします。 あとで糸倉を塗装したりするんで,この時点で軸穴の端まで100%ぴったりはまるように作っておくと,出来上がりのときは80%――使い続けてるうちにぴったりになる――くらいのはまり具合になって長持ちします。
ついでに蓮頭も作っちゃいましょう。 今回も桐の厚板+アガチスの手抜き素材でまいります。 なんせ本数が多いんで装飾なしの雲板状のでカンベンしてください。
2週間以上かかりましたが,軸16本…完成。 |