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明笛について(5)

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斗酒庵 明笛を調べる の巻明笛・清笛-清楽の基本音階についての研究-(5)

STEP3(つづき) 明笛16~19号

明笛16号


 口 ●●●●●● 合/六 5C-25
 口 ●●●●●○ 四/五 5D
 口 ●●●●○○  5Eb+31
 口 ●●●○●○  5F+11
 口 ●●○○●○  5G+15
 口 ●○○○●○  5A-10
 口 ○●●○●○  5B-24
 (口は歌口,●閉鎖,○開放)

  管頭下に貼られたシールに「KOKKO/コクコー明笛」歌口下に「四号松〓」(おそらく「松島」であろう)と書かれたシールが残っています。全閉鎖C,ほぼ西洋音階に近い音が出る。
  歌口や指孔は大きめで,管内は朱漆ではなくラッカーの類の塗料,管全体もニスで塗られているようです。保存状態は良好で音も比較的出しやすいのですが,12号と同じく響孔の効果が強くいわゆる「ブーブー笛」で,吹いているとかなり耳障りな音であります。



  このあたりから,庵主,ようやくドレミが出せるようになり,直接チェックをはじめております。(w)

明笛17号


 口 ●●●●●● 合/六 4B-20
 口 ●●●●●○ 四/五 5C#-25
 口 ●●●●○○  5D+20
 口 ●●●○●○  5E
 口 ●●○○●○  5F#-15
 口 ●○○○●○  5G#
 口 ○●●○●○  5Bb-15

  管頭の飾りはブナ材による補作なのでもとの全寸は不明ですが,管体の寸法から考えて古い型の明笛と考えられます。管尻の接合部には,もとベッコウか牛角の薄いリングが嵌められていたものだろう。今回はベッコウの端材で補作。比較的吹きやすく,扱いやすい笛だった。




明笛18号


 口 ●●●●●● 合/六 4B-30
 口 ●●●●●○ 四/五 5C#+25
 口 ●●●●○○  5D+20
 口 ●●●○●○  5E-30b-10
 口 ●●○○●○  5F#
 口 ●○○○●○  5G#
 口 ○●●○●○  5Bb

  管頭と管尻の飾りは唐木,古雅で姿は良い。しかし管体がきわめて細く,歌口,指孔も狭く,かなり扱いにくい笛でした。音は出ないでもありませんが,あまり安定しません。とくに高音部は「何とか…」という感じで,かすれたり続かなかったりしたので,この測定結果は多少信用がおけませんが,これもまた古い型に属する一本だろうことは間違いないでしょう。




明笛19号


 口 ●●●●●● 合/六 5C+16
 口 ●●●●●○ 四/五 5D+15
 口 ●●●●○○  5Eb-23
 口 ●●●○●○  5F-10
 口 ●●○○●○  5Gb-15
 口 ●○○○●○  5A
 口 ○●●○●○  5Bb+20

  夏休みの帰省中,地元の古道具屋さんにて発見・購入。「明笛が追いかけてきた!」---と,多少畏怖まで感じるように。

  全寸は古い型の明笛に近いが,管頭・管尻の飾りがともに木製の挽き物,その彩色も含めていかにも玩具くさい。
  管体はやや太く,歌口はやや大きいが指孔は小さめ。ヨゴレも少なく保存状態も良かったが,おそらく大正時代以降の,教育玩具的な楽器を製作していたメーカーのものと思われます。
  音はよく出て,吹きやすい。響孔の効果はややおとなしめでふつうの竹笛の音に近い。西洋音階により近く,半開きの「口 ●●●●◎○」でほぼ5Eに近い音が出る。また清楽の運指では通常の吐気で,最高音が5Bbまでしか出せないが,「口 ○●●●●●」で,6Cまで出すことが出来ました。



(つづく)

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