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月琴35号首無し2(3)

G035_03.txt
斗酒庵 胴にどうする2 の巻2014.3~ 月琴35・首無し2号(3)

STEP3 首はいづこから


  首なし月琴ですから,まずネックを作ってやらにゃならないのは当然ですが----
  ちょうど資金難(w)で製作の滞ってるウサ琴シリーズのネックがあり,研究のためたまたま,いろんな作家さんのネックをコピーしてたんで,その4本のうちもっともサイズとカタチの近い一本をこれに流用することとしましょう。


  棹基部を削って棹孔に合わせ,茎の接続部を切っておきます。
  例によって3P,この棹は糸倉がカツラ中心材はイチイ指板はタガヤサンです。
  オリジナルはおそらくホオだったでしょうから,それよかちょっと高級かな?


  過去のデータに従い糸巻きの孔をあけます。清琴斎の糸巻きはあまり斜めになってないんですね。
  ドリルで下孔,細めのリーマーで広げ,焼き棒で焼き広げて仕上げます。

  軸孔をあけおわったら染色。
  スオウで赤染めミョウバン媒染,やや濃い目のオハグロで二次媒染して,胴体の色に合わせます。



  棹が黒くなったところで,棹茎(なかご)を接着します。
  清琴斎の棹茎はかなり短めです。オリジナルの延長材はたぶん針葉樹の類でしょうが,たまたま前に修理でどっかしくじって使わなかった広葉樹材(さて…材はなんだったかなあ,w)の茎が見つかったんで,これを切って流用することにしました。根元ももう,V字にハマるように切ってあったしね。

  接着は胴体まだふさいでないんで,こうやって実際に組み合わせて,きっちりハマるように----とか,やったんですが。

  ぶっちゃけ他人様の作った胴体に,自分で作った棹をぴったり合わせるってのはやっぱり難しいもので,今回の修理ではけっきょく3回くらいこの茎の調整と再接着をやるハメに……この時点ではまだキレイなもんですが,最後には基部も先端もスペーサーだらけになりましたとさ(泣)。


  糸巻きは,材料箱漁ってたら,ホオとカツラの素体が二本づつ出てきましたんで,これで行きますね。
  ちなみに清琴斎のオリジナル軸は典型的な六角一溝。太くもなし細くもなし。量産のためでしょう,寸法的にはやや短め(一般的な月琴の糸巻きより5ミリほど)ですが,操作性はぜんぜん悪くありません。


  続いてもう一つ----半月を作ります。
  オリジナルの半月がなにせこの状態ですからねえ---キミ,いくら糸孔を増やしても四本弦の楽器に四本以上弦は張れませんぜ。(w)

  過去の修理や製作で結局使わなかった半月の素体なんかもあったんですが,いまひとつピンとこないもので,結局ニューギニア・ウォルナット(ダオ)に紫檀の板(34号の棹の余り)を貼って,新しく作ってみました----ぷぷ,チョコムースみてえ。


  ウサ琴では定番の2ピース半月,いつもだと接着はニカワですが,今回はエポキにしました。前回の34号の修理でも大活躍でしたが,棹やこの半月のように,本来カタマリから刻みだされるべきものを寄木や積層で作る場合や硬木の接着など,のちのメンテにおいてそこは分解不可能であってもいいようなところは,べつだんこういうモノで,強固にカタまっててくれててイイのですもんね。

  接着した板を整形して,内がわに切れ目を入れてポケットを作り,側面から下縁部を斜めに削ぎ落としてカタチは完成。
  磨いたら,側面をスオウとオハグロで黒染めし,チョコムース的分かれ目を目立たなくしておきます。

  この時点ではまだ糸孔をあけません。

  今回も棹は後付けの自作----この後,オリジナルの工作との兼ね合いでどうなるか分かりませんし,わたしもヘボですから(w),糸のコースを微調整できる最後の最後の砦として残しておきましょう。
  
(つづく)


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