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月琴47号 首なし1(3)

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斗酒庵 またまたの並行作業 の巻2015.9~ 月琴47号 首なし1(3)

STEP3 ホネホネロック


  この楽器の作者の木工の腕前はそこそこです。

  外がわから見るかぎりにおいては,接合部にスキマはないし,表面の加工も丁寧で美しい----のですが,その接合部の内がわはこんなんですし,内桁には固定のためのクギがぶッこまれてたりと,かなり荒っぽいこときわまりません。
  たしかに,こういう曲面での凸凹接ぎってのは難しいんですよねえ。
  宮大工さんとか指物とかしっかりやってた人だとなんなくやっちゃうんでしょうが,3Dでぴったりきっかりハマるような工作を,ニワカ楽器職の多かった月琴の匠がみんなやれてたとはとても思えません。(w)
  まあ表がわから見てスキマがないだけ,この人はまだ上手,と言えましょう。しかしながら何度も書いているように,楽器は外づらより内面です。外がわから見ていくらキレイな楽器でもバスパー一本,魂柱ひとつズレてたら,それだけでクズみたいに鳴りません。
  原作者も接合部内がわにニカワをこってり盛り,さらに小板などをはさんでそのスキマを埋めようとしてますが,まだまだ雑ですね。

  原作者の補修が中途半端なのは,おそらくあるていど組み立てた状態でこれを行ったためだと思われます。単純な木口同士の接着ならそれでもなんとかなったと思うのですが,複雑な接ぎにすればするほど,埋めなきゃならない箇所は多くなるし,細かく小さくなって面倒くさい。すでにどちらかの板が貼りついてたような状態では,まあこれが限界でしょうか。

  月琴の音色の良しあしは胴体の工作で決まります。

  なかでも側板四方のこうした接合部や内桁が,どれだけしっかりと密着しているかというところは,それを左右する要素としてかなりの割合をしめていると思われます。 単純な構造の楽器ではありますが,それだけに,振動がどれだけちゃんと楽器全体に伝わっているか,それ如何で楽器の鳴りがぜんぜん変わってきちゃうわけですね。
  この部分の工作不良は,楽器全体の構造が不安定になるだけではなく,音色上もいちばんの問題点となるわけですから,補修はちっと徹底的にやらかしましょう。

  板をぜんぶハガします----表も,裏もです。

  はだかにした胴体構造は,グラグラゆらゆらしていて,いまにもバラバラになりそう。凸凹継ぎなのでなんとかひっかかってカタチになってる,って感じですね。
  まずは楽器四方の接合部と内桁の接合部にゆるめに溶いたニカワを垂らし,よく揉みこんでおきます。 ついでこれを型枠にのせ,周縁にゴムをかけ回して接合部をがっちりと密着させ,さらにカタチが歪まないように,表裏からしめつけて固定します。
  ふだんはコレ,表裏の板を接着するときに使う道具ですんで,こんなスケスケした状態のものをハサみこんでると,なんか可笑しな感じがします。

  この状態で接合部裏のスキマをパテ埋め,ここにはエポキでなく木粉をニカワで練ったものを使います。この部分は密着していてくれないと困りますが,いざ楽器に衝撃がかかったときには割れて壊れてくれないと,それはそれで困る----何度も書いているように,壊れたときに壊れるべきところから壊れたものは,何度でも修理ができますが,そういう部分を壊れないようにされてしまうと,次に壊れたときそのモノはゴミにしかならないからです。

  伝統的な工法による修理と言うものは 「二度と壊れない」 ようにするためではなく,次も壊れるべき時には壊れるべきところから壊れるようにするのが目的であり本筋なのです。それでも予想できなかったようなところ,また本来の使用によっては壊れようのない箇所から壊れた場合に,庵主はカガクの力を借りることにしています。

  ほれそこで強力接着剤持って画面見てるアナタ,目からウロコが落ちたなら,まずはそれ置いて,おデコにこの五寸クギをぶッさしなさい。

  ちなみに,この作業で板をハガすため側板を濡らした時に分かったんですが,この月琴の胴体,クスノキで出来てますね。以前にも部分的に使われていた例はあったんですが,胴体の主材として使われているのはハジメテ見ました。
  細工物のほか,太鼓などにも使われるものですから,弦楽器の胴体として使われていてもまあ不思議はありません。比較的軽軟で加工は容易,防虫剤であるショウノウの材料ですからムシもつきにくい----今回もこれが判った原因は,濡らした時のニオイでした。
  もともと白っぽい木ですが,表面を茶色く染めているのはスオウではなくカテキュー(阿仙薬)のようです。板をハガした木端口の部分の染みに重曹を垂らしても反応しません。スオウならムラサキ色に発色しますし,ヤシャブシの色合いとも若干異なります。

  側板を固定しているあいだに,響き線の手入れも済ませておきましょう。

  サビとりのため,線に木工ボンドを塗りつけてハガします。こういう複雑な形の線の場合には薄い紙を一枚むこうに置いて,紙を線に貼り付けてしまう感じでやるといいみたいですね。ハガすときも紙といっしょなので,どこまでやったか分かりやすいですし。

  仕上げに軽く磨いて,ラックニスを刷きます。サビは全体に回ってましたが,さほどに進行もしておらず,ごく表面的でした。現状でも振動に対する反応はかなり良いほうですし,線が太めなので余計な方向に触れず,面板や胴体との接触によって発生する線鳴りもあまり起きそうにありません。
  線を固定しているクギ,また,あまり現実的な意味はなさそうですが,線の動きを制限するために打たれた2本と,内桁を固定しているクギにも,同様の防錆処理をしておきます。

  接合部のほうは,パテが乾いたところで裏がわをざッと整形し,薄くて丈夫な和紙を交差貼り,柿渋とニスを塗って保護します。


  こういう補強のために和紙をニカワで貼りつけるときには,ニカワを塗りつけるのとはべつに,毛の粗いやや固めの筆を一本用意してください。薄く溶いたニカワを塗って貼りつけた後,そういう筆で表面を軽く叩くように撫でるようにしてなじませますと,接着面が多少凸凹していてもしっかり密着してくれますよ。

  接合部の補強の終わった胴体構造。

  一見,補修前とあんまり変わらない感じですが,もう持ち上げてもこのカタチのままビクともしません。

(つづく)


月琴43号 大崎さん(3)

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斗酒庵 またまたの平行作業 の巻2015.9~ 月琴43号 大崎さん(3)

STEP3 天使の響き線

  再塗装の終わった棹を,胴体にフィッティングします。


  この棹,工房到着時には表板がわに若干傾がっておりました。しかし棹背のお尻----胴体との接点----の部分が胴から浮いていたところを見ると,これも当初からの設定ではなく,蓮頭を割った破損の衝撃か,経年の変化による部材の変形などが原因であると考えられます。実際,棹なかごに曲尺を当ててみますと,杉でできた延長材の部分が,わずかにU字型に反ってましたしね。

  しかしながら,その反りも延長材をはずしてどうにかしなきゃならないほどでもなし。

  今回は多少あちこち削って,スペーサーをへっつける程度でなんとかなりそうです。 棹を背がわに倒せばいいのですから,内桁に噛んでいる延長材先端の表板がわを削って,裏板がわにスペーサーを貼りつけます----こう書いちゃうとなんてことない作業見たいですが。削りすぎちゃうとそれはそれでエラいことになるので,棹を抜き差ししながら,少しづつ削ってゆきます。

  要は棹を製造当時と同じく数ミリ背がわに傾ける-----それだけのことなのですが,今回もこの作業,およそ4時間くらいはかかりました(w)

  棹のお世話をいろいろとやってるうちに,表板と内桁などの再接着が終わりました。
  この楽器は普及品の数打ちものですが,原作者の工作は比較的丁寧で,側板接合部の木口擦り合わせなどもしっかりやってあります。基本的にはニカワで貼りなおし,多少の補強をしてやるだけで,部材同士はかなり理想的に密着した状態になるでしょう。

  さて工作加工は良いものの,経年の変形と保存状態の悪さで接着のトンでしまっている四方の接合部は,新しいニカワをたらしこみ,胴にゴムをかけてしめつけ,裏に和紙を二重貼りにして柿渋とニスで保護。
  ついで表板に二箇所ほどヒビ割れがありますので,古い桐板の端片を使ってこれを埋め,バチ布と半月下にあった虫食いやエグレも木粉とエポキのパテで埋めておきましょう。

  あらためて観察しますと。この楽器の内部に残っている指示線や目印はすべて墨線ですね。
  意外かもしれませんが,明治後半に作られた月琴では,こうしたものはたいていエンピツになってしまっています。この楽器のブームはちょっと爆発的だったため,伝統的な職人さんより流行期に新しく参入したニワカ楽器職みたいな人が多かったためだと思われます。
  工作が手熟れていることもありますが,この楽器の作者は木工には精通しています。板に引かれている線は,手引きではなく明らかに墨壺によるものですしね。しかしながら,はたしてもとからの楽器職人であったかどうかとなると……うん,少し疑問もないではない。たとえば楽器と言う精密な細工物に引くものとしては,この線,やたらと太い。
  この楽器自体はあるていど大きな「楽器屋」さんで販売されたものだとは思いますが,大量に作られた流行期,作ったのは必ずしも「楽器職人」とは限らない,という部分があります。大工さんや指物師など,木工に関わる人が手伝ったり部分的な組み立てなどの下請けをしてたりもしたでしょうからね。


  さて,この楽器,も一つの問題は 「響き線」 です。

  修理の本筋から言えば,元の線をどうにかして,元のカタチに戻すのが正しいやりかたなのですが。この線,あまり質が良くなく,かなりモロいものなので,元に戻しても早晩また折れてしまいそうなのです。
  楽器の未来を考えますと,多少修理者としての矜持にはもとるのですが,新しい材料で新しい 「響き線」 を作って仕込んでやったほうがいいようです。

  元が直線なので,ただの直線の響き線でもいいのでしょうが,ちょっと実験を。

  以前修理した36号すみれちゃんの響き線を真似てみます。
  根元をZ型に曲げたこの線は,揺れ幅が大きく,曲線に近い反応と効果が得られることが分かっています。うまくゆけば弾いていると頭の右上45度の方向から音が返ってくるような響き----庵主が 「天使の余韻」 と呼んでいる独特のサスティンがつくのですね。

  上桁の下,表面から見て左端の隅っこに小さな孔をあけた木片を接着します。
  これが新しい響き線の基部になるわけですが,いままでの経験から,この木片は桁の板と側板に接着して,表裏の板からは1ミリほど離します。おそらくこれは,表裏板の余計な振動を拾わず,また線の振動を直接板のほうに流さないための工夫だと思われます。線鳴りの振動などが共鳴板である表裏の板に伝わると,へんなビビリ音が出たり,その振動で糸のほうの振動がかき消されてしまうのではないか,ということでしょうね。

  一晩おいて木片の接着を確認したところで,焼き入れをした線を挿します。この型の利点はもうひとつ,基本カタチは直線なので,曲線に比べると焼き入れがラクなことですね。
  響き線の接着固定にはエポキを使います。
  鉄を木に固定するのですからちょっと慎重に。線の基部はエタノールなどでキレイに拭ってから,たっぷり塗ってさしこみましょう。

  伝統的な工法では根元にニカワを盛るか,四角釘を打って固定しますが,前者はオリジナルがそもそもその方法のせいで壊れちゃってたのですから問題外,後者は四角釘というものが手元になく,またクギの微妙な挿し具合などでかなり効果が変わってしまうので難しいためパスします-----手先と勘にじゅうぶん自信のある方がやってください(w)

  演奏姿勢にしたときちょうどいいフローティング状態となるよう,線の下に木片などを置いてそのまま硬化するまで放置。
  もともとやや長めに作ったのですが,硬化後に胴体を振るなどして揺れ具合を確かめたところ,そのままだとやはり先端が胴裏を叩いて線鳴りが起こりやすい。 あんまり短くすると,今度は肝心の余韻への効果が悪くなっちゃいますので,ちょっと考え,先っちょを2センチほど切り詰めました。これでもまだ多少線鳴りは起こりますが,ちょっとやそっと揺すっても線が板裏を叩くようなことはなくなりました。ただの直線より振幅が大きいだけに,このあたりの調整は少し勘が要りそうですね。

  まあ単純に長さの問題なので,曲線の調整の微妙さなどにくらべると問題にはならないでしょう。

(つづく)


月琴47号 首なし1(2)

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斗酒庵 またまたの並行作業 の巻2015.9~ 月琴47号 首なし1(2)

STEP2 なつのしくだい その2のつづき


  43号と並行作業となったのは,先に修理の終わった46号と同時に買い入れた胴体だけの楽器,首なしの 「青汁2号」 です。

  表裏板はあちこちハガれて,フレットは全損,飾り類もかなりなくなっちゃってますが,同じ首ナシでも,年末にやった49号 とくらべると,状態は 「かなり良い」 と言えますねえ。(w)

  何度も書いているとおり,月琴と言う楽器は棹が短いので,棹の部分が楽器の音色に与える影響は,ほかのリュート系楽器にくらべるとそれほどありません。ギターやマンドリンと違って,棹が胴体に完全に固定されていないスパイク・リュートの構造であることも,その理由のひとつかもしれません。微妙な長短,細い太い,棹背の形状などにより操作性に若干の違いはありますが,これもまあ個々の手による「好き嫌い」のレベルですね。

  各部分の寸法などの詳細は,以下のフィールドノートにてどうぞ(画像クリックで別窓拡大)。

  ぶっちゃけたハナシ----この楽器は胴体さえしっかり残っていれば,何度でも蘇えるわけです。
  棹は胴体にささっているだけですから,だいたいの寸法があった棹を作ってさしこめば,ナニゴトもなかったかのように復活します。ヘッドショットが効かない,という意味ではそこらのゾンビよりよっぽど強敵ですよね~。

  んじゃあまずまず,そのドタマの製作からまいりましょうか。
  「だいたいの寸法があっていればいい」 とは言うものの,あんまりに違うものを作ると,フレットなどがもとの部品の日焼け痕の位置からズレて,けっこう見苦しい状態になってしまったりしますので,いちおう,元ついていた棹の長さを推測します。

  この楽器の第4フレットは胴体の際に位置しており,糸のかかっていた半月上端までの距離は298ミリ。過去のデータを検索して,第4フレットから半月までの間隔が近いものをとりだし,その楽器の棹の寸法を参考にします。有効弦長と指板部分の長さが同じくらいなら,フレットの間隔もだいたい同じような感じになるはず,というわけです----資料を参照してハジきだした結果は,だいたい150プラスマイナス2ミリといったところ。初期の楽器だともっと短いものが多いので,ここからも,これはおそらく明治後期に作られた楽器だろうと考えられます。また,日焼け痕から見てもとは満艦飾だったようですし,残っている左右のお飾りや,7・8フレット間に一つだけ残っていた柱間飾りの細工,また半月の紫檀の材質から見ても,それそこに高級な部類に入る楽器だったろうということも想像に難くありません。

  49号にも使ったウサ琴の棹の素体も,まだ2本くらい残ってはいるのですが,指板長150ミリとなると寸法的にやや足りないので,今回はイチから作ることとしましょう。

  いつもの3P棹とまいります。
  材料箱を漁って中心材にちょうどいいサクラの板を見つけました。カツラの板ではさんで接着。棹のカタチに削ってゆきます。そういや棹づくりはずいぶんひさしぶりだなあ……34号かカメ2以来じゃないかな?

  各部材の接着はニカワでもよかったんですが,このへんはまったくの新作部品,割り切ってしまえばあまり気にしなくてもいいあたりなので,エポキでへっつけることにしました。34号の時にも書きましたが,エポキは強力ではあるものの,ニカワと違って木地への浸透性はほとんどありません。ヘタに厚盛りしますと接着剤の層ができて完成時に見苦しいし,ニカワと同じくそこから壊れやすくもなってしまいます。接着面平面はよく擦って均し,密着するように加工しますが,最後にその表面を粗めのペーパーで軽くこすって,エポキが入り込みやすいようにしておきましょう。んで,接着剤は薄く,均等に,これはニカワでもなんでも同じですよ。

  四角い棒になったものに黒檀の指板を貼り付けます。今回は端材じゃなく,何年か前にハンズで買った板ですねこりゃ。けっこういい黒檀だったと思います。

  できあがった素体を,棹の形に削ってゆきます。
  今回は棹背を同時購入の46号のを参考にしてなだらかなアールをつけ,糸倉もかなり細めにして,スマートな感じで仕上げたいと思います。

  この作業,じつはけっこう好きなんですよねえ。
  削っては握り,指先で撫でて確かめまた削り-----手によって最も手に合うものを作り上げてゆく,まさに「手作業」って感じですか。うなじのところや棹背の峰なんか,いつまでも削っていたい(w)気がしますよ。

  できあがった棹の基部を刻んで,胴体の棹孔に入るように加工します。
  どうせハナからぴったりなんてのは無理ですので,この時点ではとりあえず入ればヨイというていでヨイ。

  つぎは糸倉に,糸巻の孔をあけます。
  作業を三段階ぐらいにして,角度や太さをなるべく間違えないようにはしてるんですが,けっこうよく間違えてしまいます。国産月琴の糸巻は,二本づつやや左右に広がるように,かつ楽器正面方向にわずかにすぼまるようなカタチにとりつけられるので,さまざま3Dで考えなきゃならず,さんすうに弱い庵主は,いつも混乱してしまうのです(泣)
  被害を最小限にとどめるため,孔の中心にまずキリでくぼみをつけ,2ミリのドリル>5ミリのドリル>リーマー,というふうにあなを広げてゆきます,小孔の段階で気が付けば大したことにはなりませんからね。

  じつは今回も,孔ひとつ,あやうくへんな角度に彫りぬいちゃうとこでした。
  2ミリの段階でとどまったんで,被害は最小限ですみましたよ。(^_^;)

  リーマーであるていどまで広げたら,最後に真っ赤に熱した鉄の焼き棒をつっこんで焼き広げてゆきます。こうするとただ工具で広げた場合と違って,軸孔の壁が焼しめられ,よりじょうぶに…………ぱきゅん。

   あら,割れた。

  今回は糸倉をかなり細身に作ったため,材料強度ギリギリだったのを忘れてました~。ついいつもの調子で焼き棒押し込んだら,いちばん下の軸孔のところに,見事に割れが入ってしまいました。
  以前の庵主なら,泣きながら新しい棹をこさえるところですが,最近はズ太くなってきたもので(w)このくらいではめげません。むしろ製作段階で壊れてくれたということは,壊れやすい弱いところを,壊れないようにあらかじめ補強しておける。使ってるうちに突然壊れるのにくらべりゃラッキーじゃん,とか考えますね。

  とはいえ,こっちは新作なのに同時作業の43号と同じような「修理」をするハメになるとは………これもやっぱアレっすか? 「楽器が呼び合ってる」 とかいうようなことなのかなあ。

  割れ目をエポキで継ぎ,孔の左右を彫りこんで,チギリを埋めこみます。

  こちらのチギリはニューギニアウォルナット(ダオ)製,作ったときの木粉を混ぜたエポキをまぶし,ギュっと押し込みます。場所が場所だけにギリギリで,チギリが飛び出してるようなカタチになってますが,割れ目がちゃんと止まるように渡ってますので,これで問題ありません。

  固まったところでこれを整形----ふむ,これはこれで,なんか寄木細工の模様みたいで,見た目,意外と悪くないですねえ。柔らかいカツラの材質・構造上いちばん弱いところに,比較的丈夫な素材が繊維を交差させて組み込まれたわけなので,それこそかえっていい補強になったかもしれません。

  いささかのハプニングはあったものの,なんとか棹は完成。

  こちらもスオウで染めてミョウバン発色。オハグロかけて黒っぽい棹に仕上げてゆきます。ベンガラまでかけたら,糸倉の補修箇所ももうほとんどわかりませんね。ニカワ接着の場合と違って,こういう染めや塗りの作業なんかが,心置きなく出来るあたりも現代カガクのエポキならでは,ってところでしょうか。

(つづく)


月琴43号 大崎さん(2)

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斗酒庵 またまたの平行作業 の巻2015.9~ 月琴43号 大崎さん(2)

STEP2 なつのしくだい その2のつづき

  いま庵主の脳内では「少年時代」(by アンドレカンドレ)がエンドレスでかかっております……そういや「風あざみ」ってなンだ?(w)

  雪かき帰省より帰還して,今年第一弾の本格的調査&修理作業は,去年の夏のわすれ草,月琴43号となりました。同時に修理するのは,46号といっしょに購入した首なし月琴 「青汁2号」 こと,月琴47号となります。
  各部の加工や材質から案るに,43号はおそらく関東の,47号は関西の作家さんの楽器なのではないかと思われますが,さてさて,調査修理の過程にて,そのあたりもはっきりするかもしれません。

  月琴43号「大崎さん」。 名前の由来は裏面に「大崎村」と墨書のあるところから。所有者の署名のようですが,肝心の名前のところは薄れてて読み解けません。


  胴側面と棹は黒く塗られています。真っ黒でテカリもあって,一見ウルシのようですが,これは黒ベンガラによる塗装。棹背などに擦れでハゲたところがありますが,ウルシならこんなふうにはハガれません。
  むかしベンガラは 「貧乏人の漆」 というくらいポピュラーな塗料でした。むかしの玩具やベンガラ格子や黒塀などの和風建築でよく見られる,いわゆる「ベンガラ塗り」は,ぽってりとしていていかにも分厚く,ヘタすると粉が手についてしまいそうな感じのものが多いのですが,工芸の分野では木地が見えるくらい薄塗りにして,スオウやヤシャブシなどで染めた木地下地と,柿渋と桐油や亜麻仁油などの乾性油による色止め法を組み合わせて使います。安価なわりには,けっこう美しく存外に堅牢な塗装法なのですね。

  月琴では比較的安価な普及品楽器や49号のように木地を見せたくないような場合とか,蓮頭やお飾り,半月や糸巻など小物部品の塗装にもよく使われています。


  夏の帰省中に行った修理前の調査で,内部構造の確認のため,すでに裏板の一部を剥離してあります。その折り,響き線が基部の腐食によって落ちていることが分かりましたが,そのほかの,楽器をかたち作っている構造自体にはさして問題がないようです。
  「響き線」は月琴の音のイノチとも言うべき部品ですので,これがはずれてしまっているあたりは問題といえば問題ですが,全体として見れば,欠損部品も少なく接合部の工作なども丁寧なので,修理としてはそれほどたいへんなこともなさそうです。

  各部分の寸法などの詳細は,以下のフィールドノートにてどうぞ(画像クリックで別窓拡大)。


  まずはフレットやお飾り類と半月をはずします。
  続いて,接合部の補強や板の接着のため少々邪魔なので,まずは一部残していた裏板はぜんぶハガしてしまいましょう。


  ここが響き線の基部だったところですね。

  線の端っこのほうを平たく叩き潰し,裏板と胴側板ではさみこむようにして接着,固定していたわけです。一定の形になっていれば,線の調整がほとんど必要ないこの形式は,あるていどの数をこなさなければならない量産楽器の内部構造としてはうってつけなのですが,どうしても板の接着の時に水気がかかりますし,桐板に滲みむ湿気,基部についたニカワの影響などで線が腐りやすいため,このようになってしまうことがけっこう多いようです。

  つぎは表板の側板からハガれてしまっている部分と,接着のトンでしまっている四方の接合部,そして内桁の再接着。接着部にお湯を含ませてから,薄めたニカワをたらし,表板はCクランプで,四方の接合部と内桁はゴムバンドと当て木を使って固定します。


  棹のほうは,半分に欠けてしまっている蓮頭をはずすところから。
  ----この作者さん,ニカワづけがなかなか上手です。
  けっこう時間がかかりました。
  蓮頭の材質は黒柿のようですね。この蓮頭が割れたときの衝撃で,糸倉にもヒビが入ったようですが,けっこうカタいこの材が,こんなふうにザクザクぱっかーんと割れるくらいですので,相当な衝撃だったと思います。
  ちなみにこの棹先端につく「蓮頭」というこの部品は,楽器としては単なるお飾りでしかありませんが,そういう時の緩衝材としての機能もないではありません。棹もしくは糸倉に衝撃が与えられたとき,この部品が破損もしくははがれることで。棹本体への被害が少なくなるという効果もあるのだと考えられます。
  現に蓮頭がこんなに破壊されてる割りに,糸倉には一筋のヒビしか入らなかったわけですしね。


  つぎの作業は,その糸倉の割レの補修。
  割れ目は楽器にむかって左がわ,糸倉にある一番上の糸巻の穴を中心として,二番目の穴の上にまでのびています。
  力のかかる部分なので接着にはエポキを使います。

  こうした補修は,ニカワによる伝統的な技法でもできなくはありませんし,こういう古いものになるべく不自然な方法は使いたくはないのですが,楽器が実用品である以上,この場合,修理した部分の強度や耐久性の面で,伝統的な技法は現代カガクによる接着法に一歩も二歩も譲ります。とはいえ,やみくもにやっていいことではないので----いま木工ボンドを手に持って何かへっつけようとしてるアナタ!!!----それをおろさないと打ちつけますよ,そのおデコに,五寸クギを。

  クリアフォルダの切れ端などをさしこんで,ヒビ割れの中にエポキを塗り込み,固定します。パッキリ割れた割れ目自体はキレイで,圧力やねじれによる破損やカケもないため,これだけでも外見上は元通りになりますが,楽器として使用するうえでは多少不安がありますので,さらにここに 「チギリ」 を打って補強しておきましょう。
  割れの入った糸巻の孔の左右に,チギリを埋め込む穴を彫りこみます。はいほーはいほ。
  棹自体が黒塗りですから,あとで悪目立ちしないように,チギリは黒檀で作りましょう。
  割れは木目方向に走ってますので,これが開かないようにするためには,チギリの木目はそれと交差するカタチにすればいいわけですね。

  この作業と並行して糸巻孔の補修もします。
  割れ目と同じ面にある二番目の糸巻孔が,なぜか直径にして1ミリほど,こちらの面からエグられて大きくされちゃってるのですね。おそらくはいちばん上の孔が割れて使えなくなったので,糸巻孔を広げてこちらから糸巻を挿せるようにしたかったのでしょう。少し冷静になって考えれば,下三つの孔三本の糸巻をそのまま使えばいいだけのことで,糸巻を移す必要はないのですが,たぶん楽器損傷のショックでちょっとパニックしてしまったんでしょう。加工自体が中途半端なのは,とちゅうでそれに気が付いたからだと思います(w)

  シロウトが「直そう」として楽器にトドメを刺す,典型的なパターンの実例ですね。
  この「補修」によって,いよいよこの楽器はお蔵入りの「使えないモノ」となってしまったのだと思います。

  割れ補修のチギリといっしょに,丸く削った木片を2番目の糸巻孔に押し込みます。こちらの木片の木目は糸倉のものにあわせます。ここも接着はエポキ。黒檀の粉を混ぜて黒くし,完成時に目立たないようにしておきましょう。硬化したところで整形。このあと塗り直すのでいまは塗装がハゲてもだいじょうぶ。

  埋め込み物を整形してから,糸巻の孔をドリルで開け直し,リーマーで軽く広げ,焼棒で仕上げました。


  紙ヤスリで擦っている時の色の変化から,ベンガラの下の木地はスオウ染めされていたらしいことが分かりましたので,指板面や棹裏など,塗装のはげているところも含めて,まずは棹全体を染め直します。スオウでミョウバン発色,真っ赤になったところでオハグロを二度ほどかけて黒紫色に。

  下地ができたところで上塗りです。ベンガラはまずお酒で溶いて (ついでに…っと……んく…んく……ぷはぁーっ!!ww),柿渋でのばして塗りつけます。ベンガラは隠覆性が高いので,下地がところどころかすれて見えてるくらいに,ごく薄めに二度も塗ればじゅうぶんです。乾いたら,上から柿渋だけを二三度塗り,三日ばかり完全に乾かしてから乾性油を染ませた布で拭いて完成です。

(つづく)


月琴46号 (2)

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斗酒庵 壊れ月琴の飽和攻撃に会う の巻2015.10~ 月琴46号 (2)

STEP2  修理,と言えるほどのこともナけれども(W)

  さて,先年,父が他界した影響で,庵主,今年から冬は北海道の実家に雪かき帰省に行くこととなりました。とはいえ北の冬は家にとじこもることも多く,無聊をかこつのは目に見えておりますので,帰省先でも修理の出来そうな壊れ月琴を一本持ってゆくことに。
  そこでうーんと部屋をみわたし,この夏から秋にかけて何本も買い込んだなかで,お飾りやフレットがとれているのを除けば,要修理個所も少なく,さしたる手間のかかりそうもない(w)46号に白羽の矢がぶすりと立ちまする。

  月琴46号,仮名称「青汁1号」----いかにもそういうものが入っていそうな某テレビショッピングの段ボールに入ってきたところから命名。 作者は不明ですが,棹と半月,残ってたオリジナルの糸巻も紫檀。カリンのツキ板を貼りまわした,超重量級の大型月琴です。


  胴材にツキ板を貼りまわす工作自体は,高級な楽器ではよく見られるのですが,表裏面板の周縁にツキ板の木端口を見せている形式(右画像②)は,大陸の楽器ではたまに見られますが,国産の清楽月琴では珍しい。ふつうは胴にツキ板を巻いた上で,表裏面板をかぶせているパターン(右画像①)になりますね。ちなみに,ツキ板に覆われて見えない胴の構成材はサクラのようです。

  胴体の継ぎ目を隠すために,また装飾としてツキ板を巻く工作は,誰でもが考えることですが,きちんとこなすのは意外と難しく,たいていはどこかがハガれたりしているものなのですが,この作者,唐木の扱いはかなりのものらしく,どこを探しても浮いてるようなところがありません。唐木部分だけでなく表裏の板も,かなり目の詰まった上等な桐板が使われています。

  大ぶりな姿や棹背の曲線からは,名古屋の鶴寿堂あたりが思い浮かびますが,棹と延長材の接合方法や山口の取付けなどが異なります。あとは東京の海保菊屋とか静岡の曾根田好音斎あたりが思い浮かびますが,いづれも細部の作風や特徴に一致しないところがあり,いまいちはっきりしません。
  ラベル痕や刻印・署名の類も見つからず,手掛かりになりそうなのはこの棹基部に書かれた流暢な「壱」の字ぐらいなものですが,いまのところ該当者見つからず----このへんは将来の宿題ですねえ。

  各部寸法などはフィールドノートをどうぞ。(画像クリックで別窓拡大)


  楽器としての本体部分にはほとんど異常なく,内部構造も確認できる範囲においては何も問題がなさそうです。まあ楽器として再生するだけなら「修理」,といえるほどのことをするまでもないくらいですが,まずまず,足りなくなってるものを足したり,見栄えやら考えて一部の部品を交換しときましょう。

  まず糸巻。
  オリジナルでは細身の紫檀製のが2本と,カヤあたりで作られた3本溝の黄色いのが2本ついていました。楽器の品質と工作から考えて,紫檀製の2本がオリジナルと考えてよいでしょう。

  紫檀で作り直すのが本筋なれど…まあお金もかかりますので,いつもの¥100均麺棒で(W)。そのかし,カタチはオリジナルに似せて作ります----このオリジナルの糸巻,ちょっと普通の月琴に付いているものとはスタイルが違ってますからね。側面のラッパ反りは浅く,というか,ほとんど直線。六角の各面は握り部分の先で切れています。溝は1本,浅めで細い。

  だいたい似せたところでスオウとオハグロで染めます。

  このスオウ液は一昨年こっちで「ぼたんちゃん(唐木屋)」を修理した時に抽出したものですが,さすがに寒冷低温の北海道,まだぜんぜん大丈夫ですね。オハグロはなかったので,ベンガラとお酢と,これまた一昨年作ったヤシャ液で製作。実家は換気扇があるんで大して被害は…(「なんじゃあこのニオイわぁ!!」と親に叱られました)
  近い色まで染まったら,ニス塗って仕上げ。
  遠目には分かりませんて。(W)

  つづいて表裏の板と全体を清掃。
  さほどのヨゴレもなくほぼ一度でキレイになりましたが,それでも重曹溶かしたお湯がまっくろになりました。

  さて,あとは山口とフレット。
  オリジナルのフレットも2本ばかり残ってましたが,この楽器,棹の指板面と胴表板の水平面がほぼ面一となっています。経験の浅い楽器職や,この月琴と言う楽器のことをよく分からないで作ってる他分野の職人さんなんかがよくヤラかす設定ですね。

  何度も書いてますが,弦楽器としてはあたりまえだし,それはそれで見事な腕前なのではありますが,月琴の棹は,実際には背側にわずかに傾いているのが,唐物以来の伝統的かつ理想的なカタチなのです。指板面と胴表板が面一だと,山口と半月の高低差がわずかなため,弦高きっちりに合わせようとするとフレットが全体に高くなり,かつフレット間の高さの差が微妙になります。それで多くの作者は,弦高を無視して,フレットの高さにてきとうな差をつけ(たいていは余計に低く作って)これを回避するのですが,そうすると発音のため弦を余計におしこまなければならなくなり,運指上にも支障が出ますし,音程も安定しない,扱いにくい楽器になってしまいます。


  これを解決するもっとも根本的な策は,延長材をはずして棹基部を削り直し,棹を適度に傾いた状態に組み直すことなのですが,この楽器の場合,上画像のように棹と延長材の接合方法が通常と違っているため,その方法が使えません。

  そこでこうします。

  まずは半月にゲタを。
  煤竹を細く削って内側に接着し,半月での弦高を下げます----かなりギリギリ,これ以上下げたらピックが板を引っ掻いちゃうというくらいまで下がりました。糸の交換時の不便さを考えても,これ以上はちょっとムリですかねえ。


  今回は山口も牛骨で作りました。今回の材料もペットショップで「パイプボーン」として売っている牛の大腿骨(ワンコのおやつwww)。そういえばこのスリムなカタチ……45号松音斎の山口がちょうどこんなカタチだったんですが,なるほど,牛骨だとかなり太いもので作っても,こんなふうにちょっとスリムなカタチにしかならないんですね,材料的に。
  フレットもすべて牛骨で再製作。象牙に比べると多孔質なので,ヤシャ液にしろ油にしろ,染まりは素晴らしくいいんですが,割れやすくヒビも入りやすいので,整形したらまずニスを2度ほど塗ってから磨きます。

  ゲタを噛ましても,まだ若干高め,ではありますが,まあまずまずの高さでまとまりました。フレットの頭と糸との間のスキマがせまいので,運指への反応もいいし,音も安定しています。
  オリジナルのフレット位置での音階は以下----

開放
4C4D+304E-254F+164G+164A+245C+255D+405F+33
4G4A+244B-355C5D+75E+185G+245A+396C+28

  全体に多少高めですが,もともと清楽の音階よりは西洋音階のほうに若干近かったのだと思います。
  計測の終わったところで,フレット配置をチューナーできっちり西洋音階に合わせて接着したんですが,いくつかのフレットではほとんど位置が動きませんでした。

  胴には左右のお飾りに扇飾りくらいはついてたようですが,かなり前にはずれたらしく,痕跡もほとんど残っていません。まあ唐木が贅沢に使われており,表裏板の景色もなかなか。このままのほうが実用楽器っぽくてなんだかカッコいいので,今回は余計なお飾りはつけないことにします。

  とはいえ,まあ棹先端の蓮頭くらいはないと,カッコがつきませんな。
  駅前のビバホームへ行ってホオの板を買ってきました。これも木目をそのまま活かして,飾りのないただの雲形板にします。

  最後に恒例のバチ布選びで少々悩みまくりましたが,なんとか完成。


  けっきょく緑色の桐唐草にしましたが,さて庵主,色彩的な感性が乏しいので,これでちゃんと似合ってるかどうか(^_^;)。
  うすヨゴれてた紫檀の棹や胴回りのカリン板は,中性洗剤を落としたぬるま湯を布に染ませて硬く絞り,乾いてから亜麻仁油で磨きました。おおぅ…ピッカピカのつるっつる,さすがに唐木,木地の色の深さだけでもスゴいボリュームです。
  表裏の桐板はどちらも3~4枚矧ぎ,目の詰まった厚めの桐板をかなり贅沢に使って,木目のあわせも巧いので,ほとんど一枚板にしか見えません。

  この楽器の作者は,月琴や清楽器の専門家,ではないように思います。

  ですが,楽器としてはちゃんと成立しており,まったくの門外漢が作ったにしては,各部のデザインや設定に,さして「突飛」とまで言えるようなところはありません。そして唐木の扱いが巧い----これは月琴以外の楽器----たとえば琵琶とか三味線とか----が本職の人か,楽器に相当通じている唐木細工の職人さん,ってとこでしょうか。
  重たい唐木を多用し胴材も厚めなところから,月琴としてはかなりドスの効いた,低音の響く楽器です。響き線の効きも良ろしい。直線なので響きにそれほどうねりはかかりませんが,2本入っているため,余韻は太く華やかです。フレットの設定を変更したので,運指への反応も上々,ちょっと重たいので,正座して弾くのには難もありましょうが(それでも琵琶よりはぜんぜん軽いww),操作性はまずまずです。


  音を追求する人向きかな?

  音量もあるだけに,弾きこめばかなり楽器としてのポテンシャルのある一面でしょう。

  嫁ぎ先募集中です。(追記:ようやと嫁きましたw2016.0710)

(おわり)


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