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紐飾りを作ろう!

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斗酒庵秋にひっかける! の巻2020.10 紐飾りを作ろう!

STEP1 ファッショなぶる月琴

 さて,古い写真や絵図なんかには月琴のピックのお尻や糸倉のところに,房飾りの付いた飾り紐が結わえられているのをたま~に見ます。
 イ族やプイ族は月琴のピックを紐や細いハリガネなんかで半月に結いつけてます。彼ら,踊りながら立奏するんで,手を離しても落ちてなくなったりしないようにする工夫ですね。
 日本の清楽月琴のピックの紐も,おそらく当初は同じような目的で紐を付けてたのが,飾りとして独立したものだと思いますよ。

 ピックの紐や房は見た目カワイイですが,弾いてるとジャマでしょうがないんで,庵主は小さい房以外あまり使いません。

 糸倉に結んでぶるさげるやつのほうは,少数民族の楽器に限らず現在も中国だけでなくベトナムや東南アジアあたりでも,古い音楽をする楽器についてるのを見ますね。
 これもまあジャマっちゃあジャマなんですが(w)
 ピックのジャマさほどでもないし,楽器を壁のフックに引っ掛ける時の取手みたいにも使えますんで,こっちはいまでも付けてる楽器がありますね。
 基本,キレイな色や模様のヒモをひっかけとくだけでいいんですが。
 ちょっと「ソレっぽい」感じのほうがいいでしょうから,庵主の作ってるのをご参考までに紹介いたします。

 まずは材料----

 ヒモは150~180センチくらい。
 月琴の全長が65センチくらいですから,二つ折りにした時,それよりちょっと長いくらいがよろしいでしょうか。
 まあむやみに長いとジャマになるですからホドホドに。

 本物は凝った組紐とか使ってますので,懐に余裕があればそういうのを買ったり自分で編んだりするのもよろしいかと。
 百均で売ってる色つきの紐なんかでもいいですよ。

 庵主の使ってるコレは,「ちりめんひも(細)」というもの。
 綿芯をちりめん布でくるんだものですね。
 固い紐だと楽器の表面を傷めることがありますが,これならまあそういうこともない。
 手芸屋さんの大きいとこならけっこう置いてあるかと。
 165センチで¥400くらいですた。


 あとは房を2つ。
 色んな種類がありますが,これは最初から頭に飾り結びがついてるタイプ。
 2個1セットでこれも¥400くらい。
 今回買ったのは,デフォルトではちょっと青味がキツかったので,ひもに合わせてスオウで染め直しました。

 そいじゃあ作りますよぉ----


 まずはひもを二つ折りにして,ちょうど真ん中にあたるあたりに色糸を結んでおきましょう。
 左右のバランスの目印とかになります。


 次にひもの片方,目印から20センチくらいのところにひとつ結びの輪を一つ。


 これにもう片方のひもの端を上から通して,


 最初の輪にからめるようにひとつ結びの輪を作り


 作った輪っかをひっくりかえし
 結び目を左右とも外がわになるようにします


 画像の赤丸のところをつまんで,左右の結び目のところを通し
 四方をひっぱると,ちょうちょう結びのような飾り結びになります。

 これは「総角結び」という結び方ですが,出来る人はもっと長いひもで,梅結びやら几帳結びやらに挑戦してみてもいいでしょうね。

 左右のバランスに注意しながら,羽根の大きさや位置を調整し,5~7センチくらい離してもう一つ。

 作業を繰り返して,今回は3つ作りました。
 左右に出てる羽根の部分は大きいほーが目立ちますが,ここが大きいとヘンなものにひっかかって楽器を損しかねませんので,小さめにしたほうが無難。庵主は2~3センチくらいにしてます。

 全体のバランスを見て悪くなさそうなら,結び目を縫ってほどけないように固定しちゃいましょう。プスプスっとな……ふふふ……粘土人形以外にハリを刺すのはひさしぶり………てきとうでいいです。

 最期にひもの端に房を縫い付けて完成です!

 糸倉への取付はこんな感じ。
 てっぺんの輪になってる部分を中からくぐらせ,房の付いた先っぽのほうをそこに通してしぼっただけですね。

 最初のほうで書いたとおり,演奏上はジャマにこそなれさして音楽的な意味のあるようなものでもありませんが,弾いてる時にぶらんぶらん揺れてるのはパフォーマンス的に悪くないですヨ。


(おわり)


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